2009年1月16日 星期五

混乱に始まり、混乱に終わる 果菜市場フィルムフェスティバル

2009/01/06 苦労リポート
混乱に始まり、混乱に終わる
果菜市場フィルムフェスティバル

陳乃瑋 黄姿華
苦労特約記者 苦労実習記者

張建元
翻訳

凍てつく週末(01/04)、師大(師範大学)夜市(ナイトマーケット)近くの龍泉果菜市場、本来は人気の無い夜のはずが、7時を過ぎると、市場のある一隅にぞろぞろと人が集まりだし、30分足らずのうちに、狭い通路の中で4, 50人がごった返すようになった。ある者は立ち、ある者はプラスチック椅子に座り、ある者はビデオカメラを持ち、ある者は周りの者と話し、ある者は不意にこの場面と出くわし、呆然と状況が分からず、立ち尽くしている。静かだった周りの空気も騒然となり、この魚と、鶏の糞と、腐敗した果菜のにおいが立ちこめる空間で、果菜市場フィルムフェスティバルは密やかに始まった。

この放映会は数人のインディペンデントビデオワーカーたちによって企画され、放映される映像のテーマは、野宿者、非正規労働、アニマル・ライツ、反G8アクションなどだ。5分間のショートムービーあれば、1時間30分にも及ぶ本格ドキュメンタリーなど長さもまちまちだ。具体的な例を挙げると、日本からはフリーターがセルフドキュメントした「遭難フリーター」、香港からはインメディアのアクティビストらが2008年日本で撮影した反G8アクションドキュメンタリーの「Good luck Comrades!」などがある。

鶏ケージの傍でアニマル・ライツ寿司を喰らう

1本目の「動物解放戦線」の放映が終わると、その場で動物性の食材を使用しない寿司、サラダ、味噌汁が振舞われた。これらは日本人であるTakuro(樋口拓朗)によってつくられ、彼によると、その場にある食べ物は、食材を取得する過程において、動物を搾取することなく、牛乳やたまごを摂取しないヴェガン(vegan)も安心して食べられるものだと。

Takuroはベジタリアンである。そうなったのは、以前ひどい病気のため、ほとんど食事を摂ることが出来ず、わずかな果物と野菜しか口に入らなかった。それから、食べ物に対する意識がかわり、ベジタリアンになっておよそ6, 7年になる。しかし、友達の家を訪ねるときなど、迷惑をかけないため、肉を口にすることもある。自分が料理する場合は肉類を摂らないベジタリアンである。この場合、体に必要なたんぱく質を補充するため、卵と乳製品などの動物性食品を摂ることがある。

イベント途中警察あらわる、フェスティバル混乱のうちに打ち切られる

3本目の映像の放映が終わると10時半近くになった。気分転換のため、主催者に呼ばれたTotal Disruption(TD)のヴォーカル─廖伯はギターを持参し、反権威主義の歌を歌い始めた。この歌の作曲は廖伯で、作詞は廖伯が友達と話している時に決まったという、歌詞の一番初めにある「汗をかき続けろ!そして奴等の顔に我々の汗が舞い落ちる (keep sweating, sweat over their face with our perspirations)」もともと何の他愛も無い一言が、廖伯の勘違いで歌詞に書き込まれたそうだ。

演奏が英語バージョンに突入して間もなく、気分も最高に盛り上がってきたところへ、大安分局羅斯福(ルーズベルトの中国語音訳)派出所の警官2人と古風里(日本の「町」に当たる)里長林文龍がそこに現れ、町内から苦情の電話が入り、様子を見に来たという。演奏の騒音がひどく、住民の迷惑であるとし、イベントの中止、または場所の変更を求めた。もとの企画では「最後の一人が帰るまでは終わらない」だったが、時間・場所そして警官の関心を考慮し、打ち切ることにした。

今回のイベントの主催者の一人である、張碩尹(aka bbrother)は「混乱に始まり、混乱に終わった。」と話し、今回のフィルムフェスティバルを記すにふさわしい言葉であるように思う。

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